別府中学校 武道場
稽古日 稽古時間 対象
水曜日 19:00 ~ 19:50 年少部・一般部
20:00 ~ 21:00 一般部
土曜日 19:00 ~ 19:50 年少部・一般部
20:00 ~ 21:00 一般部


2012年12月17日

持たれた場所を支点とする動き

武道の世界に身をおく者にとって、「合気」とは最大の関心事であり、
これを体得することが最終目標のようにすら言われます。
専門誌などでは“幻の技”などと表現されていますね。

それは武田惣角が超能力めいたような出来事を起こし、植芝盛平も神がかった一面を持ち、
惣角のお弟子さん達に至っても解釈がバラバラなるがゆえに、
なんとも曖昧で掴みどころのないモノになっています。

しかし、武田惣角が小柄で非力な弟子に対して言ったとされる、
以下のような言葉が残されています。

「柔術は教えないが合気を教えてやる」

この言葉からも、「合気」が明確に技術的なものであることが分かります。
同様のことは生前の佐川幸義氏の言葉からも伺えます。

「合気は気の力どうのと言っているようでは、いつまでたっても分らない。身体技術の一つだ。」

映像などで拝見していて思うのは、一つの共通した事柄が見いだせます。
それは“接触した面あるいは点は動かさない”ということです。
ずっと動かさない訳ではありませんが・・・。

これは「合気」を修練するうえで大切な決まりごとの1つのようです。
おそらくその行為が精妙さを求めるからこそ、その正しい動きをマスターするためには、
とても大切な行為なのだと思います。
何度も何度も、原則的な動きを繰り返して体に擦り込んでいく。

例えば、手首を掴まれた場合、掴まれたところは支点とし、
肘の動きで力点を作り作用点は相手の肩といった感じでしょうか。
相手の肩を浮かすことにより、上半身をつり上げるわけです。
実際に真似てみれば分かりますが、
動きの中で“接触した面あるいは点を動かさない”という行為は、とても難しいことです。
それ故に、「合気」という技術の習得には時間を要するのでしょう。
当たり前に出来るためには、
私たちが何も考えずに歩くことが出来るのと同じ程の熟練が必要なのかも知れません。

ただ、筋肉は一つの方向にしか縮みませんし、関節もある範囲までしか曲がらない訳ですから、
一つ一つのパーツは決まった運動しかできません。
それらを強弱も含め、
どのようにきめ細やかに組み合わせるかで様々な影響が出てくるのでしょう。

最近は「合気」という技法は、こちらから相手に一方的にかける技なのか?
といった疑問もあります。
ひょっとして、相手をかかる状態にさせるために誘導しているところがあるのではないのか?
そのための脱力とか・・・。
また、相手の力が相手に返っていってるのではないのか?  等々。

いずれにせよ、「合気」はあくまでも技法。その先を見ないといけませんね。
たとえ技法が稽古で出来るようになても、何をしてくるか分からない実戦においては、
これ用いた戦い方をしなくては使い物になりませんから。
これもまた難しいことですガーン










Posted by 道場生 at 13:36│Comments(0)
 
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